1932(昭和7)年夏、国立公園協会から依頼を受けた安井曽太郎は、その年に初めて十和田湖を訪れます。その際に、奥入瀬に立ち寄り写生をしています。
「十和田湖、奥入瀬川の風景は、どちらかといえば、澄んだところがあって、ごちゃごちゃしていないのです。すっきりしています。かなり自分の好みに合ったようです。」と語っています。
(初夏の奥入瀬)
安井はその後2年後、1934(昭和9)年に十和田湖を再訪し「奥入瀬の渓流」を制作します。
(《奥入瀬の渓流》東京国立近代美術館蔵)
この《奥入瀬風景》はその頃に写生したものの一枚でしょう。
すっきりと清々しい奥入瀬の風景をとらえています。
(文/The Blue Box)
作家名:安井曽太郎 作品名:奥入瀬風景 サイズ:27.5x37.2cm 鉛筆、紙 東美鑑定評価機構鑑定書あり
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