池袋東武百貨店8Fで行われている絹谷幸二先生の作品展に行ってきました。
まず色彩の放つエネルギーに圧倒されます。太陽、月、富士、ヴェネツィアの街並みが眩い喜びに満ち溢れています。
近くで見てみると、特殊なキャンバスを作成してあり、その上に天然の岩絵具と、金やプラチナが惜しみなく使われています。自然の持つエネルギーが内側から放たれて、私たちの心を直撃します。逃げ隠れはできません。
絹谷幸二先生は1943年、奈良見生まれで日本の歴史的環境に囲まれて育ちます。東京藝術大学油画科に入学。同大学院壁画科卒業後にヴェネツィア・アカデミアに留学され、アフレスコ(壁画)の研究をすすめられました。帰国後は、《アンセルモ氏の肖像》で画家の登竜門と言われた安井賞を当時の最年少記録で受賞されます。
2014年には文化功労者に選出され、2021年に文化勲章を受章されました。
現代を生きながら、生まれ育った奈良に息づく歴史や文化にも答えを尋ねる。アフレスコ(壁画)も先史時代から人類とともにあった技法です。また、制作の原点である富士山は、自然と地球の命を敬愛し、人間の営みに目をむけたメッセージがこめられています。
絹谷幸二先生の世界を是非ご覧になってください。
~文化勲章受章~絹谷幸二の世界
池袋東武百貨店8F
2023年10月4日(水)~10日(火)
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