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執筆者の写真青龍堂 店主

ミニアチュウルの魅力 福井良之助

福井良之助(1923〜1986)は、温かみのある静謐な雪景や舞妓で知られている洋画家です。


これらの2点の作品のサイズに注目してみてください。携帯電話の画面の半分くらいしかありません。ここからどんな世界が見えますか?


砂の家(イラン)4.8㌢×5.6㌢



萬里への門(中国)7.7㌢×5.6㌢



ミニアチュウルは細密画のことで、中世ヨーロッパでは聖書の手写本の装飾として描かれてきました。またイスラム、インド文化圏にも中国絵画がモンゴル人経由で伝わり緻密で装飾的な美術が発達しました。日本人にも小さき物を愛でる文化がありますよね。



福井良之助のミニアチュウルは、非常に小さな画面にしっかりと作品の世界が描かれています。小さな窓から、風景が広がります。

左下に福井のFのサインもあります。


岩や石の門の質感まで緻密に描かれています。


この作品は、ミニアチュウルだけを集めた「窓」という画集に掲載されています。絵よりも額の方が大きい面白い作品です。


ただ壁にかけるだけ。小窓の先にあなただけの世界が広がっています。


(文/青龍堂 店主)




作品情報


福井良之助


砂の家(イラン)4.8㌢×5.6㌢

板・油彩

ミニアチュウル画集No.41


萬里への門(中国)7.7㌢×5.6㌢

板・油彩

ミニアチュウル画集No.17


#福井良之助


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